発行日2004年7月18日

-No,27-


海の環境異変!その1



ナルトビエイ  

ナルトビエイがこの10年ほど、有明海に目立つようになった理由も不明だ。だが、山口さん(長崎大学水産学部・助教授)は地球温暖化の影響を原因の一つにあげる。水温が上がったために有明海まで北上しているのではないか、というのだ。

 

 

 

海の環境異変!その2

越前クラゲ

大型の珪藻類の増殖が停止したり、遅くなり、代りに汚染物質に抵抗力を持っていたり、抵抗性を獲得した微小鞭毛藻類などが優占してくると、珪藻類を餌にしていた動物プランクトンは餌が少なくなり、その影響が動物プランクトンを餌にしている魚類に及ぶ。一方、短時間で増えることが出来るクラゲなどが、急速に増えた微小鞭毛藻類を餌として急増する。しかし、クラゲを直接に捕食する生物は急には現れないので、クラゲが大繁殖する。(アクアネット5月号・高橋正征さん・高知大大学院教授)


海の環境異変!その3

海面水位の長期変動

1980年代半ば以降、日本沿岸の海面水位は上昇傾向にあり、現在、平均的な海面の水位はこの100年間で最も高い状態にあります。最近、日本南岸の各地で浸水被害を引き起こしている顕著な潮位上昇の原因の一つには、このような長期的な海面水位の上昇が関係していると考えられています。今後特に懸念されるのは地球温暖化の影響です。(気象庁)

 

海の森づくりシンポジウムが開催されました!

基調報告を担当した松田先生(鹿児島大学水産学部教授)は「いま、なぜ海の森づくりか?」と題し「水産を無視して、人類の食糧や環境の安全保障は達成できません。さらに、水産は辺境地域での所得と雇用機会や国民の保養・交流・学習等の場の提供、また、文化の継承や沿岸域の周辺監視による国家安全保障機能を持っています。しかし、これら水産の重要な機能は、水産業の衰退と共に、殆ど認知されなくなりました。水産は、時と空間を問わず、総合的に海を利用でき、海が持つ外部経済の恩恵を最も受ける未来産業です。」と熱く報告されました。

 

 

 

 

 

「東南アジアにおける海中森林造成事業」と題し、講演をされた日本大学理工学部教授の堀田先生。生物生息域環境を工学的手法を用いて回復する方法をインドネシア・ベトナム・フィリピン・韓国でおこなった事例を映像を交えて紹介くださいました。海の砂漠化は東南アジアにおいても著しいようです。

 海の森づくりを世界中に拡げていきましょう。

 

 

 

 

 

 

「海の森づくりと環境保全」と題し講演をされた、境一郎先生(海の森づくり推進協会理事)。

現在、沖縄で海の森づくりをすすめていますが、沖縄出身の歌手(グループ)ビギンの歌を披露。「魚がいなくなった」と歌われる歌詞を紹介していただきました。又沖縄で苦労されている赤土被害の話。「川は海の夫婦」としてその克服に新技術で対応している話。また、食糧問題としての水産物輸入の問題点と多岐にわたって報告していただきました。

 

 

 

 

海の森づくり推進協会第3回総会が開催されました

ホームページはhttp://uwakai.net/です。是非訪ねてください。